幻のリーマン予想「証明」 ニュートン以来の数学者とは / リーマン予想「証明」の数学者死去 論文の扱いどうなる

幻のリーマン予想「証明」 ニュートン以来の数学者とは / リーマン予想「証明」の数学者死去 論文の扱いどうなる

〔NHKスペシャル〕魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの戦い~
https://www.youtube.com/watch?v=Kq347dxQYJY

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数学の超難問「リーマン予想」を証明したと発表した、英エディンバラ大名誉教授のマイケル・アティヤ氏が、1月11日に亡くなった。論文は撤回され、「証明」は幻に終わった。「英国でニュートン以来の偉大な数学者」とたたえられたアティヤ氏とは、どんな人だったのか。


 アティヤ氏は1929年、英国・ロンドンで生まれた。公表された資料によると、幼少期は父の仕事の関係でスーダンで過ごし、16歳で英国に戻ってからは数学に没頭した。数学者の妻と結婚し、プリンストン高等研究所やオックスフォード大などで教授を務めた。

 専門は、図形や空間の性質を研究する幾何学やトポロジー。数学者として名声を勝ち取ったのは、1960年代に発表した「アティヤ=シンガーの指数定理」の証明だった。解析学と幾何学という異なる体系同士を結びつける業績で、弦理論や量子論など物理への応用も広がった。「20世紀の数学の金字塔」と高く評され、超弦理論を先導するプリンストン高等研究所のエドワード・ウィッテン氏ら多くの物理学者に影響を与えた。

 この業績でフィールズ賞(66年)やアーベル賞(2004年)などを受賞。サーの称号を与えられ、核廃絶をめざす世界の科学者が集まる「パグウォッシュ会議」の会長も務め、平和活動にも取り組んだ。

 晩年は、世界最古の学会とされる英王立協会の会長などの要職を務めながらも、研究の意欲は衰えなかった。リーマン予想もその一つだった。
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2019年1月25日

リーマン予想「証明」の数学者死去 論文の扱いどうなる


数学の超難問「リーマン予想」を証明したと、昨年9月に発表した、英エディンバラ大名誉教授のマイケル・アティヤ氏(89)が今月死去していたことがわかった。科学誌に投稿中だった論文はどうなるのか?

幻のリーマン予想「証明」 ニュートン以来の数学者とは
 160年前に提案された謎の行方は――。

 リーマン予想は、ドイツの数学者ベルンハルト・リーマンが1859年に提案した素数に関する未解決問題。2、3、5、7……と無限に続く素数の不思議な性質の解明につながるとされる。名だたる数学者が試み、証明の名乗りも何度もあったが、その度に誤りが判明し、160年間挑戦をはねつけている。

 アティヤ氏は、幾何学とトポロジーが専門で、20世紀の数学の金字塔と言われる「アティヤ=シンガーの指数定理」で名をはせた。数学の「ノーベル賞」と称されるフィールズ賞(1966年)やアーベル賞(2004年)などを受賞し、世界で最も偉大な数学者の一人に挙げられる。英王立協会などによると、1月11日に亡くなった。死因は明かされていない。

 アティヤ氏が、リーマン予想の「証明」を発表したのは、昨年9月24日、ドイツで開かれた数学フォーラムの講演だった。発表は事前に予告され、講演は世界に生配信された。ある物理定数を数学的に導出する過程で「リーマン予想が偶然解けた」と説明した。

 難攻不落の難問を「天才」と称された数学者が解いたのか――。ネット上で話題になる一方、見慣れぬ手法に専門家は懐疑的な見方も多かった。
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〔NHKスペシャル〕魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの戦い~
https://www.youtube.com/watch?v=Kq347dxQYJY
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2018 1016


89歳数学者がリーマン予想解決?! (確認に時間が必要だが、老境数学者の存在感を示すインパクトあり)


世紀の難問をマイケル・アティアが解決したというニュース


拡大複素変数を持つリーマンのゼータ関数(上の数式)の非自明な零点を複素平面上にプロットすると、実部が1/2の線上に並ぶ、というのが「リーマン予想」。
 リーマン予想という、数学における大予想をご存知の方はどれほどいるだろうか。それは、素数(2,3,5,7,11,…のような、約数が1とそれ自身しかない自然数)の分布問題に関連して、ドイツの数学者ベルンハルト・リーマン(1826-1866)が1859年に提唱し、160年に及ぶ努力にも拘わらず未解決であった予想である。
 「複素変数を持つリーマンのゼータ関数の非自明な零点の実部はすべて1/2である」(右図)という言明と、解けたときの数学界に及ぼすインパクトに関する説明は残念ながら省略せざるを得ないが、とにかく21世紀の数学者にとって、これの解決が最大の夢であると言っても決して言い過ぎではない。この予想を、英国の「老」数学者マイケル・アティヤ(1929-)が解いたというニュースがつい最近ネット上に流れた。



 アティヤ先生は幾何学や数理物理の分野で世界的に著名な数学者である。とはいえ、御年89歳。先ずは「ニュースは本当か」という疑念とともに、これまでも某数学者が解いたという噂が流れた後に、実は証明に間違いがあったということが度々起きていたこともあって、素直には受け取れないという感想を持ったというのが正直なところである。それほどにリーマン予想の解決は難しく、21世紀中は無理ではないかという空気も流れていたのだ。しかし、何せ世界中の数学者から尊敬されているアティヤ先生のことである。実際に解決した可能性は十分にあり得る。ただ、証明のチェックには時間が掛かるのが通常であるから、その成否についての判断は、現時点では保留せざるを得ない。

 とはいえ、89歳で第一線の論文を書いたということ自体に筆者(70歳)は大きな刺激を受けた。実は、最近は老境に至っても現役研究者として活躍している数学者は多い。一昔前は、60歳(場合によっては50歳)を過ぎると研究から身を引く数学者が多く見られたが、最近筆者の周りには、70を過ぎても論文を書き続けている数学者が多数存在する。そのため、かく言う筆者も非才ながら、地道にでも研究を続けなければという「圧力」を感じているのである(実際のところ、自分が老いたとは思っていない、あるいは思いたくないという気持ちもある)。
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2018 1006

超難問「リーマン予想」証明? 英数学者に懐疑的な声も

「今世紀最大の難問の一つ」とされ、約160年にわたって解かれていない数学の難問「リーマン予想」を、英国の数学者が「証明した」と発表し、数学ファンの中で「ビッグニュース」「本当か?」と話題になっている。

リーマン予想とは
 ドイツの数学者リーマンが1859年に発表した数学の未解決問題。2、3、5、7……と無限に続く素数が、どのように分布しているか、という素数分布の謎の解明につながるとされる。「数の原子」とも呼ばれる素数の本質に迫れるため、今世紀最大の難問の一つに挙げられる。
「おまけで解けた」
 発表したのは、英エディンバラ大名誉教授のマイケル・アティヤ氏(89)。「数学のノーベル賞」と言われるフィールズ賞やアーベル賞を受賞し、英王立協会会長も務めたことのある、世界で最も有名な数学者の一人だ。

 アティヤ氏の発表内容については9月20日、4日後にドイツで開かれる数学フォーラムでの講演に先立ち、主催者側がツイッターで「彼はリーマン予想の証明を発表するか? その通り、講演概要にそう書いてある」と予告。SNS上では「マジ? アティヤなら解きかねん」「ほんまかいな」と講演前から騒がれていた。

 講演でアティヤ氏は、ある物理定数を数学的に導出する過程で、リーマン予想を背理法を使って証明できると主張。「リーマン予想(の証明)はおまけ」とも語った。講演はユーチューブで生配信され、世界中で視聴された。講演が終わると会場からは拍手がわき起こった。5ページからなる証明論文も公開された。

 今回公表された論文以外に、全ての根拠を示した論文を、英王立協会が発行する科学誌に投稿したという。論文は公開されていない。証明が認められるのは、論文が複数の専門家による厳密な検証を受けてからになる。


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2018年9月26日


【懸賞金100万ドル】人類史上最大の難問の一つ 「リーマン予想」 ついに解明か / 名乗り出たのは89歳のおじいちゃん


ときおり世間を騒がせる「○○が解明されたかも」系のニュース。例えば「ポアンカレ予想」や「フェルマーの最終定理」などは数学があまり好きではない人でも聞いたことがあると思う。

海外メディア「NewScientist」によると、これらの有名な難問と同様にとにかくヤバすぎるくらい難しい「リーマン予想」が159年の時を経て証明されたかもしれないとのこと。しかも名乗りを上げたのは89歳のおじいちゃんというから驚きだ! いったい彼は何者なのか……。

・数学界の神
実はこのおじいちゃん、ただのおじいちゃんではない。なんと「数学のノーベル賞」と呼ばれることもあるフィールズ賞と、これまた別の「数学のノーベル賞」と呼ばれるアーベル賞の両方を受賞しているマイケル・アティヤ氏。

1つ受賞しただけでも凄いのに、それを2つも受賞しているなんてヤバすぎる……。これはもう数学界の神といっても過言ではない。きっと筆者のようなおっさんとは見えてる世界も違うのだろう。

・証明はおまけ
今回の成り行きもただ者ではなく、アティヤ氏は別に「リーマン予想」の研究をしていて証明にたどり着いたわけではないという。難しすぎて詳細は理解不能だが、なんでも「微細構造定数」なる、物理学の分野で特に重要とされる数値を導く過程でおまけで証明したとのこと。

さらにスゴみを感じるのは「リーマン予想」の証明がたったの5ページというところ。普通この手の超難問の論文はめちゃくちゃ長く、確認どころか読むだけでも大仕事。例えば「ポアンカレ予想」は全3部構成で、参照込みの合計68ページだ。

・100万ドルの懸賞金
なお「リーマン予想」は、アメリカのクレイ数学研究所が100万ドル……日本円にして約1億1千万円の懸賞金をかけている7つの問題の内の一つ。1億円の価値があるほどに重要かつ難しい問題ということだが、当然挑戦者も多い。

誰かが証明したと名乗りを上げたのは今回が初めてではなく、これまでに出されたものは全て間違っていたというだけのこと。今回大々的にニュースになっているのは、やはり名乗りを上げたのがアティヤ氏だったからではないだろうか。

そりゃあ数学界のノーベル賞を2回もとっているんだし、注目度もうなぎのぼりというものだ。ただ、現時点ではまだ間違いなく証明されたのかどうかは不明。研究者たちによって、アティヤ氏の論文に間違いがないかどうか検証する作業が進められている。

アティヤ氏による証明の正誤はこれから明らかになるだろうし、結局間違っていたという結果になっても何ら不思議ではない。凄く高名な研究者の出す論文でも、正しくないというのはどの分野でも割とよくあることだ。

・圧倒的なバイタリティ
ところで「NewScientist」に掲載されているアティア氏の言葉にこういうものがある。

“People say ‘we know mathematicians do all their best work before they’re 40’”
(みんな数学者は40歳までが華だっていうけどさ。)

“I’m trying to show them that they’re wrong. That I can do something when I’m 90.”
(それは間違ってると証明したいね。90になったってまだまだやれるところを見せてやんよ。)

筆者的に見習いたいと思ったのは、この発言からも感じ取れる彼のバイタリティだ。89歳という年齢にしていまだに数学界の最先端を走り続けているし、きっとこういう姿勢が彼を数学界の神にしたんだろうなぁ……。

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